クレサラ世界の大激変
二〇〇六年十二月、改正貸金業法が成立し、実施第一段階として翌二〇〇七年、昨年一月、ヤミ金融に対する規制強化(懲役刑を五年から十年に引き上げるなど)が実施され、昨年十二月には過剰貸付けへの抑制や取り立て行為への規制を強化するなどの第二段階が実施された。
改正貸金業法の施行もいよいよ本格的段階に入った。
八ヶ月で多重債務者四十万人減
消費者金融を利用している人は全国で千四百万人いるとされ、そのうち多重債務者は二百万人を超え、その平均借入額は約二百三十万円に上ると言われてきた。
これに対し、金融庁が昨年十二月四日発表したところによると、五件以上の借り入れがある多重債務者は、集計を始めた昨年二月末の百七十七万人が、十月末には百三十九万人となり、わずか八ヶ月で多重債務者は四十万人も減少したことになる。
金額ベースでは無担保・無保証の借入残高は、二月末には十三兆八千百十九億円に上っていたが、十月末までは十二兆七千五百六十四億円となり約一兆円減少したことになる。
また、このうちの九十%が利息制限法を超える年利二十%以上の貸付と推定されている。
貸金業者一万社割れ 法改正で新規参入激減
一方、今年三月七日、金融庁の発表によれば、全国の貸金業者数は一月末時点で九千八百十九社、一九八三年の貸金業規制法施行以来、初めて一万社を割り込むことになった。
改正貸金業法成立直後の一昨年十二月時点に比べると、二千十三社減少し、中小業者の廃業が相次いだ。
私が、《弁護士いらずの消費者債務更正・自己破産免責完全ガイド「『超』済出発》という自己破産本を出版した十年前、一九九八年時点では、三万一千四百十四社あったのだから、隔世の感がある。
業者数はバブル時代の一九八六年がピークで四万五千社を超え、二〇〇五年には二万社を割り、そのころから顕著に減少し始めた。
改正法の施行された昨年の一月には、アイフルが約二千七百の店舗を二千店に減らす大リストラを実行し、七月にはプロミスと業界五位の三洋信販とが経営を統合、そして九月には、クレディアが過払い金返還請求に耐えられず倒産した。
二年後の二〇一〇年には、改正法が完全施行となり、上限金利は年一五~二〇%となるから、我が国の消費者信用市場の姿は、一変するであろう。
(東京司法書士会会員)
平成20年(2008年)3月28日 週刊 法律新聞
勝瑞豊の司法書士界 縦横無尽より
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